2013/5/29

手仕事の日本

「手仕事」という言葉は、割と筋の良い言葉だと思います。英語にすると「handcraft」ですかね。手仕事という言葉を意識したのは、柳宗悦さんの本読んでからですか。デザイナーとして著名な柳宗理さんのお父さんです。

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ここ1ヶ月くらい、たまたま、益子のやきもの市や、福岡の蚤の市、テトラ市なんか見る機会があって、その一部としてクラフト的なこともあって。少し手仕事ってことについて考えていたのですが。maricoさんがやってる結ぶココロのワークショップも手仕事ですね。

この辺の言葉は結構難しくて、例えば手芸って言うと、基本的には割とメルヘンチックな感じがするし、かと言って職人芸とか言うと、大分敷居が高いストイックな感じがするし。

手仕事って言うのは、そういう意味では良いポジショニングの言葉なんじゃないかと思います。

最近はエシカルブランドみたいなのもブームですし、民芸的なものとかも雑誌でしばしば見かけるし、ネットの世界に目を向ければEtsyみたいなものもあるし。面白いですよね。

まあただ、そういうところにはトレンドとしてのフォーカスって常にあるんだろうと思っていて、ただ個人的には、うすはりガラスの端正な口当たりを良しとするなら、工業グラスのぼってりした堅牢さも良しとしたい、切子の装飾の細やかさに目を輝かすなら、再生ガラスのうつろ気な色彩にも目を配りたい。なんだろう天邪鬼って言うか、ただ、良いものを良い、とするためのレトリックってモノと対面した時に、こちら側にも必要なんじゃないかなと思います。

モノの背景を良く知る、できあがるプロセスを学ぶ、ということも大事だろうし、その上で、きちんとモノをモノとして掴めることも大事だろうし。モノを売るにはストーリーが必要、って話よくするんだけど、例えばAV機器とか買う時に、消費する側は消費するだけの人間にならずにきちんと評価をした上で使う、という時代ですよね。嗜好品もそうなんじゃなかろうか。

翻ってWEB制作とか手仕事か?と問われると、それはある意味での手仕事なのではないかと思います。デジタルである、一方で大量に同じものを複製する仕事でもない。だから、手仕事的なエッセンスはデジタルの世界にも含まれる。

アートとデザインの違い、ってしばしば僕らの世界で問題になるけど、じゃあそこにクラフトって概念持って来たらどうなるか。

だから、きちんと手仕事の意味、みたいなの掴んでおかないといけないと思うんですよね。自分の仕事を考えていく上でも。

追記:
そう言えば、酒器のムックを買ったら、うちのクライアントも載ってました。

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