2013/3/27

宮城県沿岸復興支援視察ツアー

今回の仕事の目的は、アメリカでGeekBeatTVという番組をやっている著名なビデオブロガー、Cali LewisさんとJohn Pozadzidesさん、更にはYukari Peerlessさん、松村太郎君による「宮城県沿岸復興支援視察ツアー」というのに同行することでした。プレスリリースの通り。

公益社団法人 助けあいジャパン 海外ブロガーを招き、 ソーシャルメディアを通じて被災地の現状を発信

正直、僕自身は今回のことに関しては開けてみるまでわからないというか、まあ本当にわからないというか、どういう人達か面識もなかったし、海外の人が被災地を訪れてどう映るのかとか、どう感じるのかとかも経験則もなかったし、そのなんというか、ちゃんと着地しないといかんよな、と割とヤキモキしていた部分もあったのですが、すごく良いツアーだったと思います。そのなんだろう、日本にもブロガーって言われる人はいるけれど、おそらく「ジャーナリスト」として機能している人達ってほんの一握りだと思っていて、ただ、CaliさんとJohnさんを見ていて思ったのは、あらゆる意味でプロフェッショナル。人柄も良く、ウィットもあるけど素直なことを言う人達で、ああ、良い人達で良かった、と思ったのでした。

気仙沼

最初の視察地は気仙沼でした。

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メディアでも多く目にしましたが解体が決まっているそうです。実は僕のクライアントのサンマ漁船も、当時気仙沼で被災していて、その後、色々記事を読んでいたので、なんか別の意味でも思うところがありました。

復興の船「花咲丸」:エスロード株式会社

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大船渡線です。レールも折れ曲がっており、土台は焼け焦げているところがあり、電車は走っていない。

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Caliさんのレポートが始まります。気仙沼に降り立った時には息を飲んでおられたけど、プロの仕事が始まった。

気仙沼復興屋台村 大漁丸

いわゆる仮設商店街って言うのだと思うんですけど、復興屋台村にて、大漁丸の女将さんのお話をうかがいます。復興屋台村での商売のこと、震災当日のこと、これからのことなどをお話されていました。復興屋台村自体がカサ増しの対象地域だそうで(のはず)、営業にも期限があるそう。今年に入って話した人、皆が言うことだけど、今年からが勝負、っておっしゃいます。ここかな何ができるかというのが勝負だと。あと、Caliさんが後で復興デパートメントでお話されていたことだけど、「彼女の仕事は人を幸せにする仕事」だと。

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TELTELLのコンシェルジュとiPadで繋ぎながら、JohnさんはMacで撮影のオペレーションを、Caliさんはインタビュー。女将さんとCaliさんは、それぞれ日→英、英→日の翻訳をTELTELLのコンシェルジュを通じてコミュニケーション。

南三陸防災庁舎

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悲劇は今回のどこにもあって、それはどれがどうだからどうという話ではないと思う一方で、エピソードが形を持って海の向こうに届くことには意義がある。助けあいジャパンの野田さんから聞いた話をYukariさんがレポートしていました。

Yukariさんが野田さんから聞いた、南三陸のストーリーをレポート

CaliさんとJohnさんも撮影を。プロの現場。

ビデオジャーナリストの現場。

大川小学校

こちらも、震災以降、大きく話題になった場所。個人的に、ここの話を聞いて、CaliさんとJohnさんが言ったことが印象的でした。大川小学校に関してはそれこそ色々な議論があって、それはメディアで放送することもあろうし、本にしか書いてないこともあるだろうし、地元の人しか知らないこともあるだろうと思うのだけど。僕が初めて石巻に来た時に、たまたまお会いした大学の先輩とテレビのディレクターと食事中、君は知らないだろうけど、と話されたのが、まさしくここの話でした。

あのとき、大川小学校で何が起きたのか
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なんだけど、事前知識がほぼない外国の人が、大川小学校で何があったかという最低限のことを聞いて、初めに漏らす感想ってなんなのか、って言うことは僕は折々で立ち返らないと、ないし、立ち返らずとも、立ち返れるようにしておかなければいけないこと、だと思いました。

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ヤフー石巻復興ベース

ツアー最後はヤフー石巻復興ベースへ。なんせ、ヤフーなので駐在している方が、実は僕の仕事仲間の同僚だったり、学生時代の仕事の先輩の同僚だったり。須永さんへのインタビューを中心に、復興ベースで働く皆さんや、助けあいジャパンの方とディスカッションが展開されました。

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僕、実は、あんまり復興ベースで何やってるか把握してなかったんですけど、メインは復興デパートメント、EC事業による被災地の製品の販売支援なんだそうです。そう言えば、僕が今回のツアーで首に巻いていた会津木綿のストールも、そもそも復興デパートメントのキャンペーンで見つけたものでした。

3月11日の注文:iie ロングストール

人を連れてくるのが大事、とは言えるものの、やっぱりそれもなかなか難しい。とは言え、既存の流通網で百貨店などで取り扱ってもらえたりイベントで販売できたりしても継続性に不安が残る。という時に「定常的に機能する販売インフラ」として復興デパートメントが継続的に機能すれば、他の方法よりアテンションを取るためのコストは低いはずだし、そもそもヤフー自体が巨大なトラフィックを持っているので、機能し得るスキームかなと思いました。後はCaliさんも指摘していたけど、買い手と受け手の購買活動にコミュニケーションを付随させれるかどうかで、それは「ヤフーショッピングのサービスの仕様」をエクスキューズにすることなく、むしろ本体を積極的に巻き込んで、被災地に復興ベースがあることのプレゼンスを発揮していって欲しいなあと感じました。石巻でヤフーのプレゼンスを高めるってのは目的じゃないでしょうし。

ビデオブロガーということ

事前にはGeekBeatTVの放送をなんとなく見ることしかできなかったんだけど、当日はCaliさんとJohnさんが実際に取材する現場を観ることができました。これはすごく参考になった。勿論、色々なサポートをする人がいるものの、主幹は2人でやっていること。この2人の仕事ぶりが特徴的だった。Johnさんの撮影機材を少々。

Johnさんの取材キットはMark III二台持ちで、片方が動画、片方が静止画。グリップも動画仕様!

Mark IIIが二台。一つは静止画用で三脚につけて使ったりします。もう一つは動画用。特徴的なグリップがついていて、僕も持たせてもらいましたが、確かに固定しやすく、でもAmazonで$100くらいで手に入るって。

だからこの人達がすごいのって、ミニマムセット、スモールパッケージでメディア運営してて、かつ個人に100万人規模でフォロワーが紐づくようなクオリティのコンテンツを、自分達で準備できるだけの技術と器量を持っておられるってことなんだろうと思います。当然ですが、人気者です、ってだけではないです。そういう現場を見れたことは僕の仕事における財産になりそう。

そして、そのミニマムセット、スモールパッケージで回せてた理由の一つに、今回はTELTELLコンシェルジュがありました。

TELTELLコンシェルジュ

JohnさんもCaliさんもスゴイ気に入ったみたいだったけど、通訳コンシェルジュをiOSのFacetime経由で利用できるサービスです。

テルテルコンシェルジュ サービス

TELTELLアプリ→Facetime通話がかかってくる→二か国語を話せるコンシェルジュと繋がる、というのがフロー。

つまりアプリというよりは、アプリを窓口にしたサービス、という印象です。

昨日もJohnさんとCaliさんの取材中に、ああなるほどなと思ったんだけど、一度、TELTELLコンシェルジュと繋いで、一旦、かけ直さないといけない時があったんです。という時に、「また、君に繋がると良いね」とJohnさんがおっしゃってて。つまりユーザがどれだけコミュニケーションをコンフォタブルに感じるかということ。

だから、これって極めて「人」にUXが担保されてるってことなんです。勿論、技術も大事、デザインも大事だけど、圧倒的に「人」。これは例えばリクルートがして来たような、情報のマッチング・ビジネスに近いと思うのだけれども、TELTELLはヒカリエにも導入されてて、多分、そういう運用実績もサービスのクオリティ・コントロールに反映されていると思っていて、「人」で担保されているサービスであるがゆえに「人」のレベルが極めて高い。

昨日も一回目の取材は気仙沼復興屋台村で現地のお母さんに震災当日の話を含めてかなり混みいった話をしたし、二回目の取材ではYahoo!復興ベースで彼らの取り組みを含めたビジネスの話をしたし、僕の英語はつたないけれども、それでも本当に「きちんと機能していた」と感じました。僕も最初話うかがった時は「メニュー読めないんですけど、地元の名物料理はなんですか?」みたいに使うものかと思ってたけど、完全にコンシェルジュ。色々なところで、使える。極端な話、例えば、国境なき医師団とかにも使える気がする。

昨日も復興ベースの須永さんも「石巻にもこの需要はある」っておっしゃってて(海外からの人多いので)、グローバルなコミュニケーションを、という時に、ITで語学学習頑張りましょうってことを考えていく方法もあるけど(まあ僕がそもそもできないし)、身振り手振りで何とかなるってほど度胸もないし、という時に、TELTELLが提示している方向性ってのは未来あるなあと思いました。

まとめ

今回は僕がまとめて何か言う必要はないし、そういう役目ではないと思ってます。ただ、同行させていただいてとても良かった。今まで見れてないモノも場所も人もそしてプロの仕事の現場も見れました。皆さんお世話になりました。

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