2012/12/8

デジタル・コンテンツは相続できるのか、という話

今日、すごい面白いなあと思って、帰って来て本当に面白いかもなあと思ったんですけど、僕ら、iTunesとかKindleとか本格的に使い始めているでしょう?もしかすると、そういうものが出てくる以前よりむしろ、コンテンツに対してお金を払っている可能性だってある。というか、僕がそうなんですけど、多分。

僕、サーバはさくらインターネット使ってるんですが、たまたま日中に、そういや個人から法人への契約の切り替えってできるのかなあと思って調べたら、これできるんですよね。勿論、切り替えられた方が便利だし、サーバってしばしばそういう需要があるって元々の性格もあるんだけれども、穿った見方をすると、契約を譲渡しても、事業者は継続的に支払いを受けられるんだから、それは譲渡できるなら譲渡して継続的にお金を支払ってもらった方が良いですよね。

元々、死後のこととインターネットということには少なからず考えていて、僕の後輩や仲間でもそういう話はする人がいて、僕自身、「死後のコンテンツ」という話を書いています。ただこれって、基本的にCGMコンテンツというか(もうそういう言葉使わないか)、ソーシャルメディアのアカウントとかブログの記事内容とか、言わば個人にとっての「オウンド・メディア」の話だったわけですけれども。

ただ、僕らはiTunesやKindleで少なからずコンテンツ資産を貯蓄し始めていて。

前にも書きましたけど、祖父母にこないだKindle Paperwhite見せて感想聞いたら「病院の待合室で便利そう」だったんですよね。これはすごい合点が行く。一方で父とかは割と「蔵書が貯まらないのもね」という話な気がしていて。これ何かって言うと「本を買う、買い集める」ということが少なからず「資産形成だ」という意識が働いているからだと思うんですよね。勿論、蔵書のキャパとかはあるわけで、こないだも断捨離してましたが。少なくとも、祖父母の世代はもう本に関して資産形成とは考えてなくて、でも、父の世代とかは少なからずあるんじゃないかと。

という時に、既に支払いを終えたコンテンツ資産が、譲渡できたり相続できたりするようになるのか?というのは結構面白い議論になるんじゃないかなと思います。AppleとかAmazonの利用規約とか読み込んでないのでよくわからないですし、DRM的なことのものの考え方もはっきりとはわからんのですけど、数十万、もしかすると、数百万という単位で、コンテンツ資産の形成にこれから金を払うとしたら、それ相続できないって、おかしい、って思う人でてくる気がするんです。というか僕は思います。

Apple IDとパスワード渡せばいいじゃん、で現状は済むじゃん、とも考えられますけど、逆に言うと、そういうことを事業者側が中長期的に野放図のままにしておく、というのも割と考えづらい。

ちょっと曲者だなあと思うのが、例えばiTunes Matchみたいなもので、あれっておそらく、コンテンツに付帯費用が発生するというより、それを利用する権利を買うわけですよね。だから逆説的に言えば、iTunes Matchを契約している限りは、先代のコンテンツ資産も利用できるよ、みたいなスキームも考えられる。

ちゃんと揉むには法律的な見地も必要な話だと思うのですが、事業者に取っては、既に支払いが終わったものを未来永劫(デジタルデータですし)利用できるパスポートを無料で渡しちゃったら、そりゃ損だよねって考えそうなものです。

だから「譲渡」と「相続」ってことを考えたら、本当にデジタル・コンテンツに最適な課金システムって単品売りじゃなくて、サブスクリプション制なのかも知れない。長い目で見ると。

多分、「デジタル・コンテンツは相続できるのか」という問題を提起すると、結構色々派生する話は、なんだかちょっとこれまでと考え方変わってくるぞ、という気もしていて、「どうなんですかね、その辺?」て身の周りの人にも聞いてみたいなあ、と思うトピックな感じがしましたよ。

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加藤 康祐 / 企画・設計

1980年1月12日生まれ。フリーランス歴15年。プランナー、デザイナー。加藤康祐企画設計代表。学生時代にデザイン会社でWebデザインを経験。2005年よりフリーランスとしてキャリアスタート。これまでに個人から上場企業まで、100以上のクライアントとのプロジェクトを経験。主な仕事としてベンチャー企業でのサービスのUXデザイン、独法との防災メディアの編集・運営、社会的養護の子どもたちの自立を支援するNPOのサポート等。趣味はラグビーと料理。Keep the head up, Bind tight & Stay low.

加藤康祐企画設計

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